RHEL 7:カーネル(RHSA-2017:2770)

high Nessus プラグイン ID 103351

概要

リモートのRed Hatホストに1つ以上のセキュリティ更新プログラムがありません。

説明

カーネルの更新プログラムが、Red Hat Enterprise Linux 7.3 Extended Update Supportで利用可能になりました。Red Hat製品セキュリティは、この更新がセキュリティに及ぼす影響を重要度高と評価しています。詳細な重要度評価を示すCVSS(共通脆弱性評価システム)ベーススコアは、「参照」セクションのCVEリンクから脆弱性ごとに入手できます。カーネルパッケージにはLinuxオペレーティングシステムのコアであるLinuxカーネルが含まれています。セキュリティ修正プログラム:* v3.14-rc1からv4.12までのLinuxカーネルで競合状態が検出されました。同じファイルに対してリネームの操作が行われている間に、inotify_handle_event()とvfs_rename()のスレッドで競合が発生します。この競合の結果、次のスラブデータまたはスラブのフリーリストポインターが攻撃者の制御したデータで破損し、権限昇格が発生する可能性があります。(CVE-2017-7533、重要)Red Hatは、この問題を報告してくれたLeilei Lin氏(Alibaba Group)、Fan Wu氏(香港大学)、Shixiong Zhao氏(香港大学)に感謝の意を表します。バグ修正プログラム:* 以前は、avx2をサポートするプロセッサーで使用されるsha1-avx2の最適化されたハッシュが、特定の条件下でオフセットを誤って計算していました。その結果、krb5セキュリティを使用しているNFSクライアントまたはサーバーでカーネルクラッシュが発生することがありました。この更新プログラムでは、sha1-avx2の最適化されたハッシュパスが無効になり、krb5セキュリティを備えたNFSクライアントおよびサーバーでは、計算間違いやその後のクラッシュが発生しなくなりました。(BZ#1446230)* virt境界制限が設定されているときは、物理的に隣接していても多数の小さなBIOSをマージできませんでした。mkfs.ntfsなどの一部のワークロードでは、システムパフォーマンスが10倍低下する可能性があります。提案されたパッチは、これらの小さなBIOSをマージさせることでバグを修正し、デバイスのmkfs.ntfsのパフォーマンスを大幅に改善します。(BZ#1472674)* mkfs.btrfsコマンドを実行して不揮発性メモリエクスプレス(NVMe)でbtrfsファイルシステムを作成するときに、以前はカーネルパニックがトリガーされていました。この回帰を修正するために基礎となるコードがパッチされており、btrfsは前述のシナリオで正常に作成されるようになりました。(BZ#1472675)* BZ#147263の副作用として、コンテナデバイスを作成するときに、以前はシステムがクラッシュしていました。提供されたパッチは、resched_task()関数をresched_curr()に変換することで、前述の状況でカーネルクラッシュの可能性が減少します。(BZ#1473742)* VXLANドライバーのメモリが誤って使用されているため(メモリ解放後使用(Use After Free)バグとリストの破損)、VXLANインターフェイスをダウンさせている間に、以前は特定の条件下でカーネルパニックが発声する可能性がありました。提供されたパッチはメモリ破損を修正し、この状況でパニックは発生しなくなりました。(BZ#1474263)* 競合状態により、インフライトの非同期バッファ数(bt_io_count)が負になる可能性があります。これにより、マウント解除操作がxfs_wait_buftarg()関数でハングしていました。提供されたパッチは、バッファI/Oアカウンティングのリリース競合を修正し、XFSのマウント解除がハングされなくなりました。(BZ#1478253)*カーネルバージョン3.10.0-498.el7はCPUとTSCの周波数を分離し、デフォルトでnative_calibrate_cpu()関数を指すx86_platform.calibrate_cpu関数ポインターを導入しました。その結果、Red Hat Enterprise Linux 7.3 ESXiゲストで時間同期のバグが現れ、ブート直後に時間オフセットが発生しました。ESXiゲストでx86_platform.calibrate_cpuポインターを適切な関数に設定してこのバグを修正するアップストリームパッチが適用されました。(BZ#1479245)* 以前は、Intelligent Platform Management Interface(IPMI)サービスが停止した後に、128を超えるCPUを持つシステムがシャットダウン中にクラッシュする可能性がありました。提供されたパッチはIPMI smi_timeout()関数の競合状態を修正し、システムを予定どおりにシャットダウンできるようにします。(BZ#1479760)

ソリューション

影響を受けるパッケージを更新してください。

参考資料

https://access.redhat.com/errata/RHSA-2017:2770

https://access.redhat.com/security/cve/cve-2017-7533

プラグインの詳細

深刻度: High

ID: 103351

ファイル名: redhat-RHSA-2017-2770.nasl

バージョン: 3.11

タイプ: local

エージェント: unix

公開日: 2017/9/20

更新日: 2019/10/24

サポートされているセンサー: Frictionless Assessment AWS, Frictionless Assessment Azure, Frictionless Assessment Agent, Nessus Agent, Agentless Assessment, Nessus

リスク情報

VPR

リスクファクター: Medium

スコア: 6.7

CVSS v2

リスクファクター: Medium

基本値: 6.9

現状値: 5.4

ベクトル: CVSS2#AV:L/AC:M/Au:N/C:C/I:C/A:C

CVSS v3

リスクファクター: High

基本値: 7

現状値: 6.3

ベクトル: CVSS:3.0/AV:L/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H

現状ベクトル: CVSS:3.0/E:P/RL:O/RC:C

脆弱性情報

CPE: p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-devel, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-doc, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-headers, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-kdump, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-abi-whitelists, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-debug, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-debug-debuginfo, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-debug-devel, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-debuginfo, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-debuginfo-common-s390x, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-debuginfo-common-x86_64, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-kdump-debuginfo, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-kdump-devel, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-tools, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-tools-debuginfo, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-tools-libs, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:kernel-tools-libs-devel, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:perf, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:perf-debuginfo, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:python-perf, p-cpe:/a:redhat:enterprise_linux:python-perf-debuginfo, cpe:/o:redhat:enterprise_linux:7.3

必要な KB アイテム: Host/local_checks_enabled, Host/RedHat/release, Host/RedHat/rpm-list, Host/cpu

エクスプロイトが利用可能: true

エクスプロイトの容易さ: Exploits are available

パッチ公開日: 2017/9/19

脆弱性公開日: 2017/8/5

参照情報

CVE: CVE-2017-7533

RHSA: 2017:2770