PythonベースのWeb開発フレームワークDjangoに、アカウントハイジャックの脆弱性の可能性があることが発見されました。

Djangoのパスワードリセットフォームでは、大文字と小文字を区別しないクエリを使用することにより、パスワードリセットリクエストのメールアドレスに一致するアカウントを取得していました。
これには通常、明示的または暗黙の大文字小文字変換が含まれるため、ユーザーアカウントに関連付けられているメールアドレスを知った攻撃者が、そのアカウントに関連付けられているアドレスとは異なるメールアドレスではあるものの、Unicodeの大文字小文字変換の動作のために大文字小文字変換後には区別できなくなるようなメールアドレス、または、データベースの大文字小文字変換または照合動作により比較結果が等しくなるようなメールアドレスを作成する可能性があります。このような状況では、ユーザーアカウントに対応する有効なパスワードリセットトークンを攻撃者が受け取る可能性があります。

これを解決するために、Djangoで次の2つの変更がなされました:

  - データベースから一致する可能性のあるアカウントのリストを取得した後、Djangoのパスワードリセット機能で、Unicodeテクニカルレポート36、セクション 2.11.2（B）（2）で推奨されている識別子比較プロセスを使用することにより、Pythonで電子メールアドレスの同等性のチェックも実行するようになりました。

  - パスワードリセットメールを生成する際、Djangoはパスワードリセットリクエストフォームで送信されたメールアドレスではなく、データベースから取得したメールアドレスに送信するようになりました。

詳細については、次を参照してください:

https://www.djangoproject.com/weblog/2019/dec/18/security-releases/

Debian 8「Jessie」では、この問題はpython-djangoバージョン1.7.11-1+deb8u8で修正されました。

python-django パッケージをアップグレードすることを推奨します。

注: Tenable Network Securityは、前述の記述ブロックを DLA セキュリティアドバイザリから直接抽出しています。Tenableでは、新たな問題を持ち込まずに、できる限り自動的に整理して書式設定するようにしています。

検出

Debian DLA-2042-1 : python-django セキュリティ更新

critical Nessus プラグイン ID 132268

バージョン 1.8