Scientific Linux セキュリティ更新:SL5.x i386/x86_64 のカーネル

high Nessus プラグイン ID 73706

概要

リモート Scientific Linux ホストに 1 つ以上のセキュリティ更新がありません。

説明

- Linux カーネルの TCP/IP プロトコルパッケージの実装が、SYN と FIN の両フラグが設定されている場合に TCP パケットを処理する方法で、欠陥が見つかりました。リモートの攻撃者は、この欠陥を悪用して、ターゲットシステムでリソースを過剰に消費することがあるため、サービス拒否を引き起こす可能性があります。(CVE-2012-6638、重要度中)

- 領域外のレポート ID がある HID(ヒューマンインターフェイスデバイス)レポートを Linux カーネルが処理する方法で、欠陥が見つかりました。システムに物理的にアクセスできる攻撃者がこの欠陥を利用して、システムをクラッシュさせたり、システム上の自分の権限を昇格させたりする可能性があります。
(CVE-2013-2888、重要度中)

この更新は以下のバグも修正します:

- sunrpc コードへの以前の変更では、rpc_wake_up_task() 関数と rpc_wake_up_status() 関数の間に、競合状態が発生していました。これらの関数でのスレッド操作間の競合の結果、デッドロックの状況となり、「soft lockup」イベントを次々に誘発し、システムを無反応にしてしまいます。RPC 待機キューでタスクの順序を見直すことで、この問題は修正されています。

- GFS2 ファイルシステムでバックグランドにてプロセスを実行すると、glock 再帰エラーが発生する場合があり、その結果、カーネルパニックを引き起こす可能性があります。これは、別の関数がすでに保留していた glock を、ある読み取りページ操作が取得しようとする場合に発生していました。GFS2 は、読み取りページ操作を行う際に、glock がすでに保留されているかどうかを検証するようになり、今後このエラーは発生しません。

- IUCV(Inter User Communication Vehicle)コードにバックポートされた以前のパッチは、不完全でした。
その結果、ある特定の状況では、IUCV 接続を確立すると、カーネルは NULL ポインターを逆参照することがあり、カーネルパニックを引き起こします。IUCV パスを削除する際に適切な関数を呼び出すことで、この問題を修正するパッチが適用されています。

また、この更新は以下の拡張機能も追加します:

- lpfc ドライバーでは、SCSI タスク管理コマンドのタイムアウトが 60 秒に固定されていました。この更新により、lpfc ドライバーのタイムアウトを 5 秒から 180 秒の範囲でユーザーが設定できます。タイムアウトは、 lpfc ドライバーの「lpfc_task_mgmt_tmo」パラメーターを変えることで変更できます。

この更新を有効にするには、システムを再起動する必要があります。

ソリューション

影響を受けるパッケージを更新してください。

参考資料

http://www.nessus.org/u?374bba4e

プラグインの詳細

深刻度: High

ID: 73706

ファイル名: sl_20140424_kernel_on_SL5_x.nasl

バージョン: 1.5

タイプ: local

エージェント: unix

公開日: 2014/4/25

更新日: 2021/1/14

サポートされているセンサー: Nessus Agent, Nessus

リスク情報

VPR

リスクファクター: Medium

スコア: 5.9

CVSS v2

リスクファクター: High

基本値: 7.8

ベクトル: CVSS2#AV:N/AC:L/Au:N/C:N/I:N/A:C

脆弱性情報

CPE: p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-pae, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-pae-debuginfo, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-pae-devel, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-debug, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-debug-debuginfo, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-debug-devel, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-debuginfo, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-debuginfo-common, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-devel, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-doc, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-headers, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-xen, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-xen-debuginfo, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:kernel-xen-devel, x-cpe:/o:fermilab:scientific_linux

必要な KB アイテム: Host/local_checks_enabled, Host/cpu, Host/RedHat/release, Host/RedHat/rpm-list

パッチ公開日: 2014/4/24

脆弱性公開日: 2013/9/16

参照情報

CVE: CVE-2012-6638, CVE-2013-2888