1 つのセキュリティ問題と 3 つのバグを修正する更新済みのカーネルパッケージが、Red Hat Enterprise Linux 6.4 Extended Updated Support で現在利用可能です。

Red Hat 製品セキュリティは、この更新がセキュリティに及ぼす影響を重要度高として評価しています。詳細な重要度評価を示す Common Vulnerability Scoring System（CVSS）ベーススコアは「参照」セクションの CVE リンクで入手できます。

カーネルパッケージには Linux オペレーティングシステムのコアである Linux カーネルが含まれています。

* Linux カーネルの SCTP の実装が、 Address Configuration Change（ASCONF）を実行する際での INIT チャンクを検証する方法で、欠陥が見つかりました。リモートの攻撃者が、この欠陥を利用して、特別に細工された SCTP パケットを送信し、システムで NULL ポインターデリファレンスをトリガーすることにより、システムをクラッシュさせる可能性があります。（CVE-2014-7841、重要度高）

この問題は、Red Hat の Liu Wei 氏により発見されました。

この更新は以下のバグも修正します：

* ネットワークコンソールロギングの複数のバグにより、ネットワークコンソール送信オペレーションおよびドライバーの IRQ ハンドラー間に競合状態が発生したり、ネットワークコンソールが無効なメモリコンテンツにアクセスしたりする可能性があります。その結果、vmxnet3 などの各ドライバーが BUG_ON() アサーションを発生させ、システムが予期せず終了します。これらのバグに対処するパッチが適用されたことにより、送信オペレーションを処理する前にドライバーの IRQ が無効化され、ネットワークコンソールは現在 RCU 保護（読み取りコピー更新）データに適切にアクセスできます。ネットワークコンソールロギングを使用するシステムは、現在は前述の状態でクラッシュしません。（BZ#1165983）

* vmxnet3 ドライバーのバグにより、ドライバーが netconsole モジュールで使用された場合に潜在的な競合状態が発生する可能性があります。競合状態により、ドライバー内部の New API（NAPI）ポールルーチンが netpoll コントローラールーチンと同時に実行されるようになります。これにより、データ破損が引き起こされたり、後にカーネルパニックが発生したりします。この問題を修正するために、vmxnet3 ドライバーが修正され、適切な割り込みハンドラーが呼び出され、NAPI ポールリクエストが適切にスケジュールされます。
（BZ#1179594）

* この更新が出る前は、nfs_mark_return_delegation() がロックされずに呼び出され、delegation->inode の安全でない逆参照を引き起こしていました。inode は nfs_client を発見するためだけに使用されるため、呼び出し元は現在、有効なポインターを nfs_server にパラメーターとして渡します。（BZ#1187637）

カーネルの全ユーザーは、バックポートされたパッチが含まれるこれらの更新済みパッケージへアップグレードし、これらの問題を修正することが推奨されます。この更新を有効にするには、システムを再起動する必要があります。

検出

RHEL 6：カーネル（RHSA-2015:0285）

medium Nessus プラグイン ID 81625

変更ログが見つかりません