Scientific Linux セキュリティ更新:SL7.x x86_64 の ntp

high Nessus プラグイン ID 87564

概要

リモート Scientific Linux ホストに 1 つ以上のセキュリティ更新がありません。

説明

NTP のアクセスコントロールがソース IP アドレスに基づいているので、攻撃者がソース IP 制限をバイパスし、::1 アドレスをなりすますことで、悪意のある制御および構成パケットを送信できることが分かりました。
(CVE-2014-9298、 CVE-2014-9751)

NTP ホストが内部状態変数を更新する前に認証されたもの同士でピアリングをする方法で、サービス拒否の欠陥が見つかりました。攻撃者がある 1 つのピアホストにパケットを送信し、これが他のピアへカスケードされて、到着したピア内で同期プロセスを停止させる可能性があります。(CVE-2015-1799)

ntp-keygen ユーティリティが、ビッグエンディアンシステムで MD5 対称キーを生成する方法で欠陥が見つかりました。攻撃者がこの欠陥を利用し、生成された MD5 キーを推測し、これを利用して NTP クライアントまたはサーバーを偽装できる可能性があります。(CVE-2015-3405)

NTP autokey プロトコルが実装される方法で、スタックベースのバッファオーバーフローの欠陥が見つかりました。NTP クライアントが NTP サーバーから受信した秘密を復号化する時に、このクライアントがクラッシュする可能性があります。
(CVE-2014-9297、 CVE-2014-9750)

対称暗号化キーを使用するように ntpd が構成された場合、ntpd は受信したパケットにメッセージ認証コード(MAC)が存在するかどうかをチェックしないことが見つかりました。中間者攻撃が、この欠陥を利用して、細工されたパケットを送信し、この攻撃者が対称キーを知らなくても、クライアントやピアがこれらパケットを承認してしまう可能性があります。
(CVE-2015-1798)

バグ修正:

- ntpd サービスは、キーファイルで 20 バイトまでに特定される対称鍵を切り捨てていました。その結果、それより長いキーを使用するピアと、 NTP 認証が動作するように設定することはできません。この更新により、キーの最大の長さが 32 バイトまでに変更されました。

- 以前、ntpd サービスは起動時にマルチキャストグループのみにしか参加できなかったため、ネットワークが構成される前のシステム起動中に ntpd が起動すると、問題が発生していました。この更新により、ntpd はネットワーク構成が変更されるたびにマルチキャストグループに参加しようと試みます。

- 以前、ntp-keygen ユーティリティは RSA キー生成時にべき指数 3 を使用していました。その結果、FIPS モードが有効化されている場合は RSA キーの生成に失敗していました。この更新により、ntp-keygen はぺキ指数 65537 を使用するように修正され、FIPS モード時のキー生成が想定通りに動作するようになりました。

- ソースポートが 123(NTP ポート)よりも低い場合、ntpd サービスは受信する NTP パケットを破棄していました。この更新により、ntpd はポート番号をチェックしなくなり、NAT 以下のクライアントもサーバーと正しく同期できるようになりました。

強化点:

- この更新では、NTP パケットの構成可能なDifferentiated Services Code Points(DSCP)に対するサポートを追加し、異なる NTP 実装またはバージョンが異なる DSCP 値を使用する大規模ネットワークにおける構成を簡素化します。

- この更新では、各ディレクション(バックワードおよびフォワード)に対して別々のクロックステッピングしきい値を設定する機能を追加します。「stepback」および「stepfwd」を使用して各しきい値を設定してください。

- 構造ヘルス監視(SHM)参照クロックにナノ秒解決が追加されました。
この更新以前、システムクロックを同期する際の時間のソースとして精密時間プロトコル(PTP)ハードウェアクロックが使用されていた時は、SHM プロトコルのマイクロ秒解決により同期の正確性が制限されていました。SHM プロトコルのナノ秒拡張機能により、システムクロックのサブマイクロ秒同期が可能になりました。

ソリューション

影響を受けるパッケージを更新してください。

参考資料

http://www.nessus.org/u?9837dc02

プラグインの詳細

深刻度: High

ID: 87564

ファイル名: sl_20151119_ntp_on_SL7_x.nasl

バージョン: 2.6

タイプ: local

エージェント: unix

公開日: 2015/12/22

更新日: 2021/1/14

サポートされているセンサー: Nessus Agent, Nessus

リスク情報

VPR

リスクファクター: Medium

スコア: 5.8

CVSS v2

リスクファクター: Medium

基本値: 6.8

ベクトル: CVSS2#AV:N/AC:M/Au:N/C:P/I:P/A:P

CVSS v3

リスクファクター: High

基本値: 7.5

ベクトル: CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:N

脆弱性情報

CPE: p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:ntp, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:ntp-debuginfo, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:ntp-doc, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:ntp-perl, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:ntpdate, p-cpe:/a:fermilab:scientific_linux:sntp, x-cpe:/o:fermilab:scientific_linux

必要な KB アイテム: Host/local_checks_enabled, Host/RedHat/release, Host/RedHat/rpm-list, Host/cpu

パッチ公開日: 2015/11/19

脆弱性公開日: 2015/4/8

参照情報

CVE: CVE-2014-9297, CVE-2014-9298, CVE-2014-9750, CVE-2014-9751, CVE-2015-1798, CVE-2015-1799, CVE-2015-3405