この更新には Chromium 49.0.2623.87 が含まれ、次の問題を修正します：

- CVE-2016-1643：Blink における型の取り違え（Type Confusion）（boo#970514）

- CVE-2016-1644：Blink の use-after-free（boo#970509）

- CVE-2016-1645：PDFium の領域外書き込み（boo#970511）

Google Chrome リリースによる報告：

[589838] 重要度高 CVE-2016-1643：Blink における型の取り違え（Type Confusion）。

[590620] 重要度高 CVE-2016-1644：Blink の use-after-free。

[587227] 重要度高 CVE-2016-1645：PDFium の領域外書き込み。

Chromium Web ブラウザでいくつかの脆弱性が発見されました。

- CVE-2016-1643 cloudfuzzer が、Blink/Webkit に型の取り違え（Type Confusion）の問題を発見しました。

- CVE-2016-1644 Atte Kettunen 氏は、Blink/Webkit に use-after-free の問題を発見しました。

- CVE-2016-1645 pdfium ライブラリで、領域外書込みの問題が発見されました。

Blink の ContainerNode: : parserRemoveChild 関数が、場合によってはウィジェット更新を不適切に処理することが判明しました。ユーザーが騙されて、特別に細工された Web サイトを開くと、攻撃者がこれを悪用し、同一生成元の制限をバイパスする可能性があります。
(CVE-2016-1630)

Chromium の PPB_Flash_MessageLoop_Impl: : InternalRun 関数がネスト化されたメッセージループを不適切に処理することが判明しました。ユーザーが騙されて、特別に細工された Web サイトを開くと、攻撃者がこれを悪用し、同一生成元の制限をバイパスする可能性があります。
(CVE-2016-1631)

Blink で複数の use-after-free が発見されました。ユーザーが騙されて特別に細工された Web サイトを開くと、攻撃者がこれらを利用し、レンダラーのクラッシュによりサービス拒否を起こしたり、サンドボックス型レンダリングプロセスの権限で任意のコードを実行するおそれがあります。(CVE-2016-1633、CVE-2016-1634、CVE-2016-1644)

Blink の PendingScript: : notifyFinished 関数が、整合性チェックの成功回数ではなく、整合性チェックの発生回数に関するメモリキャッシュ情報に依存していることが判明しました。ユーザーが騙されて特別に細工された Web サイトを開くと、攻撃者がこれを悪用して、Subresource Integrity (SRI) の保護をバイパスする可能性があります。(CVE-2016-1636)

Skia の SkATan2_255 関数がアークタンジェント (逆正接関数) の計算を不適切に処理することが判明しました。ユーザーが誘導されて特別に細工された Web サイトを開くと、攻撃者がこれを悪用し、秘密情報を取得する可能性があります。(CVE-2016-1637)

Chromium に use-after-free 脆弱性が発見しました。ユーザーが騙されて特別に細工された Web サイトを開くと、攻撃者がこれを悪用し、アプリケーションのクラッシュによりサービス拒否を引き起こしたり、プログラムを起動しているユーザーの権限で任意のコードを実行したりする可能性があります。(CVE-2016-1641)

複数のセキュリティの問題がChromiumで発見されました。ユーザーが騙されて特別に細工された Web サイトを開くと、攻撃者がこれらを悪用し、初期化されていないメモリを読み取ったり、アプリケーションのクラッシュによりサービス拒否を引き起こしたり、プログラムを呼び出すユーザーの権限で任意のコードを実行したりする可能性があります。(CVE-2016-1642)

Blink に型の取り違え (Type Confusion) のバグが発見されました。ユーザーが騙されて特別に細工された Web サイトを開くと、攻撃者がこれを悪用し、レンダラーのクラッシュによりサービス拒否を引き起こしたり、サンドボックス型レンダリングプロセスの権限で任意のコードを実行したりする可能性があります。(CVE-2016-1643)

V8 で、複数のセキュリティの問題が発見されました。ユーザーが騙されて特別に細工された Web サイトを開いた場合、攻撃者がこれらを悪用し、初期化されていないメモリの読み取り、レンダラークラッシュによるサービス拒否、またはサンドボックス型レンダリングプロセスの権限を使用した任意のコードの実行を引き起こす可能性があります。(CVE-2016-2843)

Blink に無効なキャストが発見されました。ユーザーが騙されて特別に細工された Web サイトを開くと、攻撃者がこれを悪用し、レンダラーのクラッシュによりサービス拒否を引き起こしたり、サンドボックス型レンダリングプロセスの権限で任意のコードを実行したりする可能性があります。(CVE-2016-2844)

Blink の Content Security Policy (CSP) の実装が、ServiceWorker フェッチの場合に、URL のパスコンポーネントを無視していないことが判明しました。ユーザーが誘導されて特別に細工された Web サイトを開くと、攻撃者がこれを悪用し、秘密情報を取得する可能性があります。(CVE-2016-2845)。

注意: Tenable Network Security は、前述の説明ブロックを Ubuntu セキュリティアドバイザリからすでに直接抽出しています。Tenable では、新たな問題を持ち込まずに、できる限り自動的に整理して書式設定するようにしています。

リモートの Windows ホストにインストールされている Google Chrome のバージョンは、49.0.2623.87 より前です。したがって、以下の複数の脆弱性による影響を受けます。

  - A type confusion error exists in the Blink rendering engine that allows a remote attacker, via a malicious website, to execute arbitrary code. (CVE-2016-1643)

  - A use-after-free error exists in the Blink rendering engine that allows a remote attacker, via a malicious website, to deference already freed memory, resulting in the execution of arbitrary code. (CVE-2016-1644)

  - An out-of-bounds write error exists in PDFium, the PDF rendering library, that allows a remote attacker to manipulate the system memory, resulting the execution of arbitrary code. (CVE-2016-1645)

リモート Mac OS X ホストにインストールされている Google Chrome のバージョンは、49.0.2623.87 より前です。したがって、以下の複数の脆弱性による影響を受けます：

- Blink レンダリングエンジンに型の取り違え（Type Confusion）エラーが存在するため、リモートの攻撃者が悪意のある Web サイトを通じて任意のコードを実行する可能性があります。（CVE-2016-1643）

- Blink レンダリングエンジンに use-after-free エラーが存在するため、リモートの攻撃者が悪意のある Web サイトを通じて、すでに解放されたメモリを逆参照し、任意のコードを実行することが可能です。（CVE-2016-1644）

- PDF レンダリングライブラリである PDFium に領域外書き込みエラーが存在するため、リモートの攻撃者がシステムメモリを操作して、任意のコードを実行する可能性があります。（CVE-2016-1645）

複数のセキュリティの問題を修正する更新済みの chromium-browser パッケージが、Red Hat Enterprise Linux 6 Supplementary で現在利用可能です。

Red Hat 製品セキュリティは、この更新がセキュリティに及ぼす影響を重要度高として評価しています。詳細な重要度の評価を提供する Common Vulnerability Scoring System （CVSS）のベーススコアが、「参照」セクションの CVE リンクの各脆弱性に対して利用可能です。

Chromium は、WebKit（Blink）が稼働するオープンソースの Web ブラウザです。

不正な形式の Web コンテンツの処理に様々な欠陥が見つかりました。悪意のあるコンテンツを含む Web ページにより、被害者がアクセスした際に Chromium がクラッシュする、任意のコードが実行される、または機密情報が漏洩する可能性があります。（CVE-2016-1643、 CVE-2016-1644、CVE-2016-1645）

Chromium の全ユーザーは、Chromium バージョン 49.0.2623.87 が含まれるこれらの更新済みパッケージへアップグレードし、これらの問題を修正する必要があります。
更新による変更を有効にするには、更新のインストール後、Chromium を再起動する必要があります。

ID	名前	製品	ファミリー	公開日	更新日	深刻度
90055	openSUSE セキュリティ更新：Chromium（openSUSE-2016-362）	Nessus	SuSE Local Security Checks	2016/3/21	2021/1/19	high
90056	openSUSE セキュリティ更新：Chromium（openSUSE-2016-364）	Nessus	SuSE Local Security Checks	2016/3/21	2021/1/19	high
90288	FreeBSD：chromium -- 複数の脆弱性（5c288f68-c7ca-4c0d-b7dc-1ec6295200b3）	Nessus	FreeBSD Local Security Checks	2016/4/1	2021/1/4	high
89851	Debian DSA-3513-1：chromium ブラウザ - セキュリティ更新	Nessus	Debian Local Security Checks	2016/3/11	2021/1/11	high
89865	Ubuntu 14.04 LTS : Oxide の脆弱性 (USN-2920-1)	Nessus	Ubuntu Local Security Checks	2016/3/11	2023/10/20	critical
89786	Google Chrome < 49.0.2623.87 複数の RCE	Nessus	Windows	2016/3/9	2022/4/11	high
89787	Google Chrome < 49.0.2623.87 複数の RCE	Nessus	MacOS X Local Security Checks	2016/3/9	2019/11/20	high
89821	RHEL 6 : chromium-browser (RHSA-2016:0429)	Nessus	Red Hat Local Security Checks	2016/3/10	2020/5/29	high

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