SUSE Linux Enterprise 12 SP5カーネルが更新され、さまざまなセキュリティとバグの修正が行われています。

以下のセキュリティバグが修正されました。

CVE-2020-15780：ACPIテーブルのインジェクションを使用して未署名モジュールをロードするためのロックダウンバイパスが修正されました。（bsc#1173573）

CVE-2020-15393：usbtest_disconnectでのメモリリークを修正しました（bnc#1173514）。

CVE-2020-12771：drivers/md/bcache/btree.c内のbtree_gc_coalesceで、一体化操作が失敗した場合にデッドロックが発生する問題が検出されました（bnc#1171732）。

CVE-2020-12888：VFIO PCIドライバーは、無効なメモリ空間へのアクセスの試行を誤って処理します（bnc#1171868）。

CVE-2020-10773：arch/s390/mm/cmm.cファイルのcmm_timeout_hander内のs390/s390xにおけるメモリリークを修正しました（bnc#1172999）。

CVE-2020-14416：slipおよびslcan回線制御のtty->disc_data処理における競合状態によって、Use-After-Freeが引き起こされる可能性がある問題を修正しました。
これはdrivers/net/slip/slip.cおよびdrivers/net/can/slcan.cに影響します（bnc#1162002）。

CVE-2020-0305：char_dev.cのcdev_getにおける競合状態によってUse-After-Freeが発生する可能性がある問題を修正しました。これはローカルの権限昇格を引き起こす可能性があります。悪用はユーザーの操作を必要としません（bnc#1174462）。

CVE-2020-10769：IPsec暗号化アルゴリズムのモジュールであるauthencのcrypto/authenc.cのcrypto_authenc_extractkeysで、バッファオーバーリードの欠陥が見つかりました。この欠陥により、ユーザー権限を持つローカルの攻撃者がサービス拒否を引き起こす可能性があります（bnc#1173265）。

CVE-2020-10781：ZRAM実装におけるサービス拒否の問題を修正しました（bnc#1173074）。

CVE-2019-20908：efivar_ssdt ACPI変数に対する誤ったアクセス権限を修正しました。攻撃者はこれを使用して、ロックダウンまたはセキュアブート制限をバイパスすることができます（bnc#1173567）。

CVE-2019-16746：ビーコンヘッド内の変数要素の無効な長さチェックに関連する、net/wireless/nl80211.cでのバッファオーバーフローを修正しました（bnc#1152107）。

CVE-2020-10135：Bluetoothのレガシーペアリングおよび安全な接続のペア認証では、認証されていないユーザーが隣接アクセスを介して認証情報をペアリングせずに認証を完了する可能性がありました。認証されていない近接の攻撃者がBluetooth BR/EDRマスターまたはスレーブになりすまして、以前にペアリングしたリモートデバイスとペアリングさせ、リンクキーを知らなくても認証手順を正常に完了する可能性があります（bnc#1171988）。

CVE-2020-14331：vgacon_scrollback_update()でのバッファオーバーライトを修正しました（bnc#1174205）。

更新パッケージには、セキュリティ関連以外の修正も含まれています。詳細については、アドバイザリを参照してください。

注意：Tenable Network Securityは、前述の記述ブロックをSUSEセキュリティアドバイザリから直接抽出しています。Tenableでは、そこに新しい問題を追加することはせずに、できる限り自動的に整理と書式設定をするようにしています。

検出

SUSE SLES12セキュリティ更新プログラム：カーネル（SUSE-SU-2020:2119-1）

critical Nessus プラグイン ID 139361

バージョン 1.4