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コロニアルパイプライン事件から 1 年後の OT セキュリティの現状

最近のポッドキャストで、Tenable のオペレーショナルテクノロジー担当 VP である Marty Edwards が、重要インフラのプロバイダーが直面するサイバー脅威、OT セキュリティの重要性、来週の CNN との LinkedIn Live で再び取り上げるトピックについて話し合いました。

最近あった重要インフラに対するサイバー攻撃が、過去 1 年間で前例のないほど注目を集めています。どの個人も、どの企業も、重要インフラに大きく依存して日々活動しているためです。

重要インフラセクターに対する大規模なサイバー攻撃は、連鎖反応を引き起こし、経済と社会に大規模な混乱を発生させる可能性があり、発生した場合、社会に壊滅的な影響を与えることから、回復するのに数兆ドルの費用がかかる可能性もあります。

昨年、コロニアルパイプライン社が破壊的なランサムウェア攻撃に見舞われた際、米国は重要インフラへのサイバー攻撃が与える可能性のある壊滅的な被害の一端を垣間見たのです。2021 年 5 月に起きた同社のシャットダウンは、東海岸に住む人々がガソリンスタンドで必至に何時間も長い行列を作ってガソリンの供給を待つという大混乱を起こしました。

この攻撃の後、サイバー攻撃から米国の重要インフラを保護、強化する規制強化を求める声が強くなりました。1 年経った今でも、サイバーセキュリティの実務者と一般市民は、サイバーセキュリティに投資を行い、こうした重要インフラのシステムをより適切に防御できるように政府関係者や企業に求めています。米国で重要インフラのサイバーセキュリティに関する議論を拡大する必要があることは明らかです。

証券取引委員会のサイバーセキュリティリスク、管理、戦略、ガバナンス、インシデント開示などの取り組みは、まさにそれを目的としています。提案された規則では、業界のリーダーにサイバーセキュリティリスクをビジネスリスクとして扱うことを義務化し、公的企業にサイバーセキュリティリスクを特定および管理するためのポリシーと手順を開示することを要求しています。くわえて、サイバーセキュリティリスク評価プログラムに対する公的企業のリーダーシップと取締役会の監督の役割とサイバーセキュリティの専門知識の開示も要求されます。サイバー攻撃に起因する大規模な混乱からこれらの公共部門を最適な形で保護する方法を理解するには、重要インフラで OT に関する議論を行うことが重要となります。

Tenable にとってもこの議題は重要な関心事です。そのため、Tenable のオペレーションテクノロジー担当 VPである Marty Edwards が、Tenable のセキュリティリサーチのプロダクトマーケティングマネージャーである Dan Raywood と、企業の OT セキュリティに対する投資がどれだけ準備不足な状態であるのか、それがどのようなセキュリティの問題につながるのか、そしてなぜそれを変える必要があるのかについて議論を行いました。

ポッドキャストを聴くにはこちらから

重要インフラへのサイバー攻撃は、控えめに言っても壊滅的な被害をもたらします。ポッドキャストで話した内容のうち、3 つの重要なポイントは次のとおりです。

1. 企業は OT セキュリティへの準備と投資が不十分である

重要インフラに大規模なサイバー攻撃が実行された場合、連鎖的に被害が引き起こされ、経済と社会に大混乱が発生する可能性があります。そして、サイバー犯罪者が攻撃に対してより巧妙になり、攻撃的になるにつれ、サイバーセキュリティの実務者の間で、企業が本来の OT セキュリティに投資できていないのではないかという懸念が高まっています。OT セキュリティは優先的に取り組む必要がありますが、それができていない企業も多くあります。一般的に、企業の OT セキュリティへの投資の割合は IT セキュリティへの投資全体の比較的少ない割合にとどまっています。OT 環境は企業のオペレーションと同じぐらい重要であるため、より多くの投資が必要です。

2. サイバーセキュリティのコミュニティは、IT をより安全にする方法を見つける必要がある

サイバーセキュリティのコミュニティは、OT セキュリティでサイバーセキュリティを強化する方法を継続的に議論しています。ベンダーと研究コミュニティが OT をより安全にするには、脆弱性の報告と調整を行った上で開示するのが良いでしょう。脅威状況は常に進化しているため、組織がセキュリティ機能を評価する際に、最大の脆弱性とリスクを特定することが重要となります。また、ハッカーがランサムウェアやその他の種類のサイバー攻撃を行う際は古い脆弱性を利用する場合が多いということを覚えておく必要があります。パッチが適用されていないレガシーな脆弱性は絶えず悪用されており、サイバー犯罪者はそうした弱点を突いています。

近年のランサムウェア攻撃は、パッチが適用されていないことを原因とする脆弱性 (5〜20 年前に対策済みのパッチを適用していないケースもあります) を突いており、重要インフラに大混乱をもたらすことから、現在における最大のサイバーリスクの 1 つと見なされています。したがって、悪意のある攻撃からの防御力を上げるため、企業はこうした脆弱性の報告と、そのような脆弱性突いた攻撃の開示を積極的に行う必要があります。ベンダーと研究コミュニティが協力し、オープンなコミュニケーションと完全な透明性を維持してベンダー間の理解のレベルを高め、OT をより安全にしなければなりません。

3. コロニアルパイプラインは重要インフラに対する攻撃の最初の被害者で、今後は他でも多く発生する可能性がある

コロニアルパイプライン事件は、重要インフラがサイバーセキュリティの中心的な問題になりつつあること、組織は常に攻撃に対する準備を行う必要があることを示しています。多くの人がこの事件を「歴史上最も壊滅的な攻撃の 1 つ」と見なしています。これにより、サイバーセキュリティの状況が一変し、一般市民、政府指導者、サイバーセキュリティ業界による OT セキュリティを取り巻くさらなる議論が引き起こされました。対策を求める声が強まり、公共セクターもより積極的になり、OT セキュリティにより多く投資することが奨励されるようになったのです。

その結果、関連法と政策の面から、規制を強めてこのような種類の攻撃に対するサイバー防御力を強化する方法が編み出されています。くわえて、コロニアルパイプライン事件は、リスク管理を全体的に行う必要があることや、サイバーセキュリティの観点から 5〜10 年後の目標を設定する必要性があることを示しています。OT が議論の最前線にある今、サイバーセキュリティのエコシステムを強化する必要性は今まで以上に重要となっています。

CNN の Sean Lyngaas 氏と Marty Edward の LinkedIn ライブインタビューにご参加ください

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