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CWP (クラウドワークロード保護) とは

公開日 | 2025 年 4 月 30 日 |

TLR: CWP が重要な理由

コンテナ、仮想マシン (VM)、サーバーレスワークロードを設定ミス、脆弱性、アクティブなクラウドの脅威から守るCWP は、イノベーションを停滞させることなくリスクを軽減し、コンプライアンスを徹底して成熟したクラウドセキュリティ態勢を構築するのに役立ちます。 この CWP ガイドでは、CWP の仕組み、CWP が重要な理由、要点となる機能や特長、そして CWP が CNAPP (クラウドネイティブアプリケーション保護プラットフォーム) 戦略にどのように適合するのかについて説明します。

CWP とは?

CWP は、仮想マシン (VM)、コンテナ、サーバーレス機能などのアクティブなクラウドコンピューティングリソースをランタイムの脅威、設定ミス、サイバーエクスポージャーから守るクラウドセキュリティ戦略です。

CWP は、最新のクラウドネイティブアーキテクチャのランタイムセキュリティの中核となっています。

CWP ソリューションは、次のような脅威からクラウドのワークロードを守ります。

  • マルウェア
  • データ漏洩
  • コンプライアンス違反
  • 内部関係者による脅威
  • 不正アクセス、不正使用

多くの企業がクラウドに移行する業務を積極的に増やす中、CWP 市場は拡大の一途をたどり、 2030 年まで年平均成長率 (CAGR) 21% 超のペースで拡大し、市場規模は264 億ドルを上回ると予想されています。

成長を促進する要因:

  • デジタルトランスフォーメーションとクラウドコンピューティングへの移行
  • サイバーセキュリティの脅威の高まり
  • 規制遵守とデータプライバシー
  • AI とクラウドインフラの導入

組織がクラウドに移行するワークロードを増やすのにあわせて、セキュリティ担当部門はサイバーハイジーン手法を調整する必要があります。 それはつまり、これまでオンプレミスのみでの作業から移行して、 CNAPP の一部としてのクラウドネイティブ CWP ソリューションのような、動的なクラウドワークロードに固有の脅威に対処するクラウドセキュリティワークロード保護による制御を導入するということです。

従来のセキュリティソリューションとは異なり、クラウドネイティブ CWP ツールはクラウドワークロードを保護し、クラウドの可視性と制御性を向上させます。

クラウドと AI のリスク

AI (人工知能) と ML (機械学習) も CWP の導入に拍車をかけています。 それは、AI と ML が、脆弱性診断、脅威検出、インシデント対応など、多くの CWP のタスクを自動化できるからです。

さらに、AI を中核的なビジネスサービスの一部として使用する組織も増えています。 AI は多くの主要なビジネス機能を高速化する一方、新たな脆弱性をもたらしたり、クラウドセキュリティを複雑化させたりして、クラウドのアタックサーフェスを急速に拡大させています。 

Tenable クラウド AI リスクレポート 2025」では、AI サービスの統合によって生じる次のようなクラウドセキュリティリスクの大きな変化に焦点が当てられています。

  • AI サービスを利用しているクラウドワークロードの約 70% に未修正の脆弱性が少なくとも 1 つ含まれている。 注目すべき点として、そのようなワークロードの 30% で curl のオーバーフローの脆弱性 (CVE-2023-38545) が見つかっている。 
  • AI を利用しているクラウドワークロードは、AI を利用していないワークロードと比較して、重大な脆弱性がある可能性が 20% 高くなっている。 これは AI 導入に関連するリスクが高いことを示している。

以上のような調査結果は、クラウド環境での AI の統合がもたらす独自の課題を浮き彫りにしており、 継続的な監視、デフォルト設定の見直し、CWP 戦略に支えられる厳格なアクセス制御の適用が、このようなクラウドリスクの軽減の鍵となります。

CWP とは

CWP は、クラウドワークロードを脅威から守るための一連のセキュリティソリューションとセキュリティ手法です。 CWP を使えば、クラウドのセキュリティを確保し、機密データを保護することができます。

CWP の仕組み

CWP は、クラウドワークロード、コンテナ、仮想マシンを分析し、脆弱性、マルウェア、設定ミス、データ漏洩などのサイバーリスクから守ります。

CWPP (CWP プラットフォーム) は、セキュリティ担当チーム、開発者チーム、DevOps チームに有益なインサイトを提供します。 これらのチームは CWP を使用することにより、優先順位付けされたリスクに基づいてリソースを割り当て、戦略を立てることができます。 このようなアプローチによって重要な資産や機密情報が保護され、クラウド環境のセキュリティと回復力が向上します。

CWP は、主に次の 5 つの方法でクラウドワークロードを保護します。

  1. OS、コンテナ、ライブラリ全体の既知の CVE、エクスポージャー、パッチが適用されていないパッケージ、安全でない設定をスキャンする
  2. 異常な挙動、マルウェアのシグネチャ、ラテラルムーブメントの試行、権限昇格をリアルタイムで検出する
  3. 規制対象のワークロードや機密性の高いワークロードに暗号化、アクセス制御、DLP (データ損失防止) を適用する
  4. CIS ベンチマークNIST 800-53ISO 27001 などの標準に制御をマッピングし、監査やその他のコンプライアンスレビューに必要な証拠の収集を自動化する
  5. ワークロードのリスクとネットワークのサイバーエクスポージャーやアイデンティティの権限を関連付けて、最も緊急性の高い問題を明らかにする

CWP はなぜ重要なのか?

CWP が重要なのは、動的なクラウド環境で増え続ける脅威からクラウドワークロードを守るのに役立つからです。 

クラウド使用の増加に伴って、インターネットを介して外部に露呈している環境に移行される機密データも増加し、それらのデータがサイバー攻撃の標的になる頻度が増しています。 堅牢な CWP ソリューションを導入すれば、ランサムウェアやデータ漏洩などの攻撃のリスクを軽減できます。

CWPP (CWP プラットフォーム) は事後対応型ではなく、 クラウドセキュリティチームがクラウドのアタックサーフェスを先行的に縮小できるようにし、インシデント対応や、ワークロードが次々と起動したり停止したりする環境で最小権限の適用を支援します。

Tenable が 2024 年に実施したクラウドセキュリティ調査によると、95% の組織が過去 18 か月間に少なくとも 1 件のクラウド関連の侵害を経験しており、CWP の重要性が裏付けられています。

結果として、調査に応じたセキュリティ責任者は、以下を優先する予定であると答えています。

DevOps などのロール別のジャストインタイム (JIT) アクセスを可能にする (33%)

CWP が対処する課題

何がクラウドのアタックサーフェス保護を難しくしているのか

ワークロードが複数のクラウドや地域に拡張されると、クラウドのアタックサーフェスも拡大します。 特にサービスが絶えず起動したり停止したりしている場合、一時的な環境の資産を追跡するのが困難になります。 CSPM ソリューションは、設定ミスや盲点を特定し、アカウント、環境、地域全体にポリシーを適用するのに役立ちます。

責任共有モデルでは誰が何を所有するのか

組織と CSP (クラウドサービスプロバイダー) はどちらも、責任共有モデルで役割を担います。 ただし、それが誰にとって何を意味するのかは、必ずしも明白ではありません。 プロバイダーはインフラを保護し、 組織はワークロードの設定、アクセス、データに責任を負います。 CSP の責任共有モデルを理解すれば、ギャップを回避できるだけでなく、ランタイムのリスクのオーナーシップが明確になります。

この課題を克服するには、各 CSP の責任共有モデルをレビューすることが必要です。 モデルはさまざまですが、レビューをすればそれぞれのセキュリティ上の責任を明確に把握できるはずです。 その理解に基づいてクラウドプロバイダーとともに共同セキュリティ計画を策定します。

最新のクラウドスタックでも可視性が課題になるのはなぜか

多くの組織では、ワークロードの挙動、ユーザーのアクセスパターン、または公開されているサービスに関する明確なインサイトが欠如しており、 ロギングの欠如、安全が確立されたベースラインからの逸脱、断片化されたツールなどが、さらに事態を悪化させています。 クラウドネイティブの SIEM (セキュリティイベント情報管理) ツールと CWPP の統合が実現できれば、再び可視性を得て隠れたリスクを明らかにすることができます。

担当部門はどうすればコンプライアンス疲れを軽減できるのか

HIPAA、PCI DSS、NIST、ISO など、コンプライアンスフレームワークは増え続けています。 自動化を導入しなければ、コンプライアンスは手作業による摩擦の多いプロセスになります。 CWP ツールなら、単一のダッシュボードから継続的に制御を検証し、監査証拠を生成して複数のフレームワークに対する態勢を追跡できます。

何がクラウドセキュリティのスキル不足の原因となっているのか

クラウドネイティブの専門知識は不足しています。 サイバーセキュリティの労働市場では数百万ある需要に供給が追い付かず、安全な規模拡大が強く求められるようになる中、多くの部署は人員不足の問題を抱えています。 ここで、セキュリティオートメーション、マネージドサービス、トレーニングプログラムは、社内スタッフの負担を軽減しながらギャップを解消します。

新たなクラウドの脅威はどのように進化しているのか

ゼロデイ攻撃、サプライチェーンの侵害、新たな権限昇格の手法は進化し続けています。 巧妙な攻撃者は、パッチが適用されていないワークロードや過剰な権限を付与されているロールのような小さな間違いを結び付けて、多大な被害を与えることのできる攻撃経路を確立しています。

挙動分析機能と異常検出機能を備えた CWPP は、攻撃をリアルタイムで検出して阻止するのに役立ちます。

すべてをまとめてクラウドワークロードの脅威に対応するベストプラクティス

このような課題に対処して CWP 戦略をサポートするには、以下について検討する必要があります。

  • クラウドネイティブの CWPP を使用して、リアルタイムの脅威検出、可視化、スケーラブルな保護を実現する
  • ルーチンのセキュリティタスクを自動化する (脆弱性診断、設定ミスの検出、ポリシーの適用など)
  • クラウドワークロードを継続的に監視し、挙動の異常、特権の不正使用、不正アクセスを検出する
  • チームとパートナーを教育する (セキュアなクラウドの手法、アイデンティティ管理、対応のワークフロー)
  • CWP と CSPM (クラウドセキュリティポスチャ―管理)、CIEM (クラウドインフラおよび権限管理)、DSPM (データセキュリティポスチャ―管理)、SIEM ツールを統合して可視性のギャップを解消し、対応を一元化する

CWP は CNAPP 戦略にどのように適合するのか

CWP は、CNAPP (クラウドネイティブアプリケーション保護) の基盤となるレイヤーです。 CSPM が設定ミスに焦点を当て、CIEM がアクセスのリスクを管理するのに対し、CWPP は、ワークロードを監視して、脅威、脆弱性、予期せぬ挙動が発生するたびに検出するといったランタイム防御を提供します。

CSPM、CIEM、CWPP を組み合わせると、次のようなことが可能になります。

  • インフラの設定をデプロイメントの前に保護する
  • 機密性の高いシステムやワークロードへのアクセスを制御する
  • 本番稼働しているワークロードの異常、マルウェア、ゼロデイ攻撃を監視する

CWPP はランタイムを保護するものであり、 CNAPP がシフトレフトセキュリティとリアルタイム保護の間のループを閉じるのに役立ちます。

CWPP がなければ、CNAPP は本番ワークロードに影響を与える実際の脅威を完全に検出したり、そうした脅威に対応したりできません。

CWP とその他のタイプのクラウドセキュリティソリューションの違い

CWP は、仮想マシン、コンテナ、サーバーレス機能などのクラウドワークロードを保護します。 これらのソリューションには通常、次のような機能が含まれています。

  • 脆弱性スキャン
  • IDP (侵入検出・防御)
  • データ保護
  • CSPM

CWP は動的であり、クラウドのニーズの変化にすばやく対応します。 これは、ワークロードが頻繁に起動したり停止したりする場合に特に重要です。

CWPP と CSPM は同じ?

CWPP と CSPM は、クラウドワークロードを保護する同じようなクラウドセキュリティソリューションですが、 両者には違いがあります。

CWP ソリューションは、CSPM ソリューションよりも対象範囲が広く、 CWPP には、脆弱性診断、IDP、データ保護、CSPM などの機能が含まれています。 CSPM は、クラウドのワークロードとインフラのセキュリティリスクやコンプライアンスの問題を監視します。 どちらもクラウドに展開でき、 CWP ソリューションはオンプレミスに展開することも可能です。

CWPP と CASB (クラウドアクセスセキュリティブローカー) は同じ?

CASB と CWPP は、どちらもクラウドセキュリティソリューションであり、 クラウドを保護するものですが、同じではありません。 CWP はクラウドワークロードを保護します。 CASB はクラウドリソースへのアクセスを管理し、不正アクセスやデータ漏洩を防ぎます。 CASB の機能には、暗号化、ユーザー認証、アラート、認証情報管理などがあります。

クラウドワークロードセキュリティの主な要素

以下に、CWP (またはクラウドワークロードセキュリティ) の一般的な要素を示します。

脆弱性管理

脆弱性管理手法を使用して、クラウドワークロードの脆弱性を検出、評価、修正します。たとえば、 Tenable Cloud Security は、継続的な脆弱性診断、優先順位付け、修正により、組織のクラウドワークロードの脆弱性管理をサポートします。

IDP

クラウドワークロードの悪意のあるアクティビティを監視し、悪意のあるトラフィックをブロックします。 Tenable Cloud Security は、クラウド環境への侵入を検出して防止できます。 悪意のあるアクティビティをリアルタイムで監視し、侵入検出ルールを適用して脅威をブロックします。

データ保護

顧客データ、財務データ、知的財産などの情報を不正な使用、アクセス、開示、改変、損傷、流出から守ります。 Tenable Cloud Security は、暗号化、DLP (データ損失防止)、データアクティビティモニタリングによってデータの保護をサポートできます。

クラウドセキュリティ態勢管理 (CSPM)

CSPM は、クラウドワークロードのセキュリティリスクやコンプライアンス違反を継続的に監視します。 Tenable の CSPM は、マルチクラウド環境全体のリスクを軽減してコンプライアンスを維持するために、設定ミスの優先順位付けと修正をリアルタイムでサポートします。

脅威ハンティング

従来の多くのセキュリティソリューションが見逃していた可能性があるクラウドワークロードの脅威をプロアクティブに探して特定します。 Tenable Cloud Security なら、脅威インテリジェンスとインシデント調査ツールを使用した脅威ハンティングが実行できます。

考慮すべきその他の要素としては、次のようなものが挙げられます。

  • 脆弱性診断。脆弱性、露呈した秘密情報、マルウェア、設定ミスなどの脅威を含むクラウドセキュリティ問題を特定します。
  • リスクの優先順位付け。 さまざまなコンポーネント (OS パッケージ、アプリケーション、ライブラリなど) の脆弱性を分析し、 ネットワークのエクスポージャー、リアルタイムの脅威インテリジェンス、資産の重大度、ユーザー権限などの要素とリスクを関連付けて修復作業を優先順位付けします。
  • AWS Well-Architected、NIST、ISO 27001、CSA、SOC II などのコンプライアンス標準を確実に遵守。コンプライアンスのギャップを検出して必要なセキュリティ制御を導入します。
  • コンテナ、仮想マシン、サーバーレス機能、Kubernetes クラスタなど、クラウドワークロード全体のセキュリティ態勢を一元的に把握します。
  • 展開オプション (エージェントベースとエージェントレス)
    • エージェントベースのソリューションは詳細な可視化を実現しますが、各デバイスに展開する必要があります。
    • エージェントレスソリューションは、導入が容易で実行の手間も少なくなりますが、スキャンの深度が制限される場合があります。

CWP の最近の傾向

CWP の状況は絶えず進化しており、 次の例のような傾向が多くみられています。

  • クラウドネイティブセキュリティソリューションの利用が増加しており、可視性や制御の向上など、従来のセキュリティソリューションより多くのメリットがもたらされている。
  • セキュリティチームの作業負荷を軽減して CWP の効率を向上させるためのセキュリティ自動化の重要性が高まっている。
  • 人工知能と機械学習が進化し、セキュリティタスクの自動化によって脅威の検出と予防が改善され、迅速化されている。

CWP のベストプラクティス

CWP は、展開後に強制的に行うのではなく、日々のワークフローに組み込むことで最大の効果を得られます。

次の 7 つのクラウドセキュリティのベストプラクティスは、リスクを軽減して可視性を向上させ、クラウドの脅威にリアルタイムで対応するのに役立ちます。

1. CWPP を基盤として使用する

仮想マシン、コンテナ、サーバーレス機能を継続的に可視化できるプラットフォームを選択します。 強力な CWPP は、ワークロードのあらゆる段階で脆弱性をスキャンし、実際の脅威を検出して設定ミスを明らかにするものであるべきです。

2. ゼロトラストセキュリティモデルを導入する

デフォルトでの「信用」はありえません。 MFA (多要素認証)、RBAC (ロールベースのアクセス制御)、最小権限、JIT アクセス、マイクロセグメンテーションを使用して重要なシステムを分離し、あらゆるレイヤーでアクセス制御を適用します。

3. 脆弱性スキャンと脆弱性管理を自動化する

手作業による修正はその場限りであり、クラウドでは水平展開されません。 CWPP を CI/CD パイプラインやチケッティングシステムに統合して、自動化されたスキャンやワークフローを使用して問題を早い段階で発見し、すばやく解決します。

4. クラウドワークロードを継続的に監視する

クラウドワークロードは動的であり、多くの場合に一時的であるうえ、頻繁に変更されます。 リアルタイムの分析、ロギング、挙動監視により、クラウドの脅威が出現した時点で検出します。

5. 開発段階でセキュリティをシフトレフトする

開発ライフサイクルの早い段階で IaC (インフラのコード化) テンプレート、コンテナイメージ、ビルドアーティファクトをスキャンします。 ワークロードが本番稼働に移行する前に設定ミスや脆弱性を検出します。

6. クラウドネイティブのアプリケーションファイヤーウォールを導入する

従来のファイヤーウォールは、コンテナ化環境やサーバーレス環境向けに構築されていません。 クラウドネイティブファイヤーウォールは、ワークロードを標的とする OWASP トップ 10 の脅威、API の不正使用、ボットトラフィックをブロックするのに役立ちます。

7. CWPP と SIEM を統合する

CWPP のデータが SIEM に流入すると、ワークロードの挙動をアイデンティティのアクティビティ、クラウドのイベント、ネットワークのテレメトリと関連付けることができます。 これにより、セキュリティチームはより詳細な調査の文脈を得て、ユーザー、ワークロード、サービスにわたる多段階の攻撃を検出することが可能になります。

これらのベストプラクティスは単なる確認事項ではなく、 組織文化にクラウドセキュリティを浸透させる方法です。

CWPP が実際にどのように機能するか

Tenable Cloud Security は、統合 CNAPP プラットフォームに組み込まれた包括的なワークロード保護機能を提供します。 パブリック、プライベート、ハイブリッドなど、すべてのクラウド環境をリアルタイムで可視化することにより、設定ミスを見つけて実際の脅威を検出し、クラウドの攻撃経路を減らします。

Tenable Cloud Security の詳細を今すぐご覧ください。

CWPP とは

CWPP は、組織のクラウドポリシーと業界で認められているベストプラクティスに基づいて CWP に不可欠なプロセスを自動化できます。 次のような機能があります。

  • セキュリティの脅威を特定してそれらにすばやく対応するための可視化と監視
  • 古くなったソフトウェア、未適用のパッチ、設定ミスの検出を含む脆弱性評価。 これにより、チームは修正を優先順位付けしてリスクを軽減できます。
  • 脅威検出機能と脅威防止機能による、ゼロデイ攻撃や APT 攻撃からのワークロードの保護。 その例としては、機械学習、侵入防御、サンドボックスなどがあります。
  • HIPAA、PCI DSS、GDPR などの政府規制や業界標準の遵守。 監査ロギング、レポート、ポリシー適用などのツールを使用します。

クラウド保護プラットフォームを導入することにより、組織では次のようなことが可能になります。

  • クラウドセキュリティ態勢を成熟させる
  • クラウドセキュリティのワークロードを削減する
  • セキュリティプロセスを最適化する

効果的な CWP ソリューションの主な機能

CWP は多くの場合、CNAPP のようなより包括的なクラウドセキュリティソリューションの一部となっています。 CWP の効力について検討するときは、スタンドアロンであっても、CNAPP のような複合ソリューションの一部であっても、機能がユースケースのニーズを満たしていることを確認します。 

要点となる機能として、次のようなものを確認します。

  • マルウェア、ゼロデイ攻撃、APT、侵害など、あらゆる重大なクラウドセキュリティの脅威に対する包括的な保護
  • オンプレミスの資産と比較して独自のセキュリティ要件がある、コンテナ、Kubernetes セキュリティポスチャ―管理、サーバーレス機能などのクラウドネイティブのサポート
  • ワークロードがハイブリッド、またはマルチクラウド環境にある場合に重要となる、複数のクラウドプロバイダーにわたるマルチクラウドサポート
  • 使いやすく管理しやすい
  • 一元的な脅威の検出と優先順位付け
    • 環境をスキャンし、重大な脆弱性、露呈した秘密情報、マルウェア、設定ミスを特定
    • OS のセキュリティ、アプリケーション/ライブラリの脆弱性、ワークロードのエクスポージャー、権限レベルなどの文脈に基づいてリスクを優先順位付けし、潜在的な影響が最も大きい脅威に焦点を当てる
  • 一元的な可視化と詳細な制御
    • クラウドセキュリティ態勢全体の総合的な表示
    • サイバーエクスポージャーを把握して効果的に修正を優先順位付けするための特定の調査結果に関する詳細なインサイト
  • コンテナスキャンを CI/CD パイプラインと統合して開発の早い段階で脆弱性を特定し、元のイメージにまで遡って問題を追跡することで先行的に安全を保障するシフトレフト型のセキュリティ
  • 自動化された脆弱性スキャンと適切なセキュリティ制御の導入によって、クラウドセキュリティのベストプラクティスとコンプライアンス要件を確実に遵守
  • パフォーマンスに影響を与えたり、時間とコストのかかるデプロイメントを必要としたりすることなく包括的な保護を提供するエージェントレスソリューション

このような包括的なアプローチにより、次のような重要な質問に答えることができます。

  • どのようなクラウドワークロードがあるのか
  • どのワークロードが脅威にさらされているのか
  • どのように脅威にさらされているのか
  • クラウド環境全体で最も影響の大きいセキュリティリスクは何か

最適な CWPP の選び方

非常に多くの CWPP が市場に出回っているため、どの CWPP が組織に適しているのかを知るのは容易ではありません。 以下に CWPP の選択に役立つ推奨事項を示します。

組織に固有のクラウドセキュリティのニーズを考慮する

どの CWPP をとっても同じというわけではなく、 特定のクラウド環境やワークロードに適している CWPP があります。 まず、組織が必要とする独特のクラウドセキュリティのニーズを把握することが重要です。

たとえば、マルチクラウド環境を使用している場合は、すべてのクラウドプロバイダーをサポートする CWPP を探します。 また、クラウドに機密データを保存する場合は、強固なデータ保護機能を備えた CWPP が必要です。

機能を評価する

具体的なクラウドセキュリティのニーズについて検討したら、脆弱性診断、侵入検出、データ保護などの機能を評価します。 また、使いやすさや既存のセキュリティツールの統合が可能かどうかも考慮します。

他の顧客のレビューを読む

気に入ったの CWPP を絞り込んだら、他の顧客のレビューを読んで実際のパフォーマンスに関する詳細情報を取得し、 ケーススタディを確認します。 Gartner Peer InsightsTrustRadius から確認することをお勧めします。

無料のトライアルやデモをリクエストする

購入を決める前に、CWPP のデモや試用が可能かどうかをベンダーに確認します。 仕組みを確認したり、組織に固有の環境やニーズに合った機能を評価したりするために必要な時間を要請します。

クラウドセキュリティコンサルタントと提携する

どの CWPP が適しているのかがまだわからない場合は、クラウドセキュリティコンサルタントとの提携を検討します。 このような専門家は、クラウドセキュリティのニーズを評価し、それらのニーズに最適な CWPP を選択して導入できるようサポートすることが可能です。 また、クラウドセキュリティのリスクを特定してクラウドセキュリティ戦略を策定できるようサポートすることも可能です。

CWPP を使用することの利点と効果

CWPP には、多くの優れた特長とメリットがあります。

セキュリティの強化

CWPP は、クラウドの脆弱性診断、侵入検出、データ保護など、クラウドワークロードの多層的な保護を提供します。

コストの削減

CWPP は、セキュリティソリューションを統合してオンプレミスのハードウェアを減らすことでコスト削減に貢献します。 また CWPP は、コストのかかるデータ漏洩のリスクを軽減するのにも役立ちます。 

可視性の向上

CWPP は、クラウドワークロードとクラウドセキュリティ態勢を一元的に可視化します。 クラウドセキュリティのギャップをより効果的に特定して修正するのに役立ちます。

リスクの軽減

CWPP は、クラウドの侵害などのセキュリティインシデントのリスクを軽減します。 たとえば、ランサムウェア、データ漏洩、コンプライアンス違反などを防ぎます。

リスクベースの優先順位付け

オペレーティングシステムパッケージ、アプリケーション、ライブラリ、その他のワークロードの基準で脆弱性を関連付け、組織にとって最も重要な脆弱性を特定して修正します。

コンプライアンスの向上

機密データを危険にさらす脆弱性やコンプライアンス違反を継続的にスキャンします。

その他のメリットとしては、次のようなものがあります。

  • 侵害のリスクと影響範囲を最小化
  • 機密データの露出を削減
  • ワークロードに関連するリスクやその他の脅威を防止
  • ワークフローのパフォーマンスに影響を与えることなく、リスクをすばやく評価
  • コンテナベースのワークロードのセキュリティをシフトレフト

Tenable のクラウドワークロードセキュリティソリューション

Tenable は、クラウドワークロードを保護するための包括的なクラウドワークロードセキュリティソリューションスイートを提供しています。 

Tenable Cloud Security を使用してクラウドを保護する方法をいくつかご紹介します。

金融機関の場合は、Tenable を使用して脆弱性をスキャンし、クラウド環境のコンプライアンスを監視して機密性の高い顧客データを保護できます。 Tenable は、次のような活動を支援します。

  • クラウドワークロードの脆弱性の特定とパッチの適用
  • 悪意のあるトラフィックの検出とブロック
  • 機密データの暗号化
  • ワークロードのセキュリティポリシー違反の監視

医療機関の場合、Tenable Cloud Security は患者の電子カルテをマルウェアやデータ漏洩から守るのに役立ち、 患者のプライバシーをより効果的に保護して医療業界の規制に準拠できます。 その手段としては、脆弱性診断、データ保護、CSPM の実施などが挙げられます。

小売業の場合、Tenable Cloud Security は、クラウドベースの eコマースプラットフォームの脆弱性をスキャンしたり、クラウド環境の設定ミスを監視したりするのに役立ちます。 たとえば、リスクを優先順位付けして軽減、修正できるよう、セキュリティ上の問題を示す傾向を特定することが可能です。

クラウドで作業している場合は、Tenable のクラウドワークロードセキュリティソリューションを導入してワークロードを保護することをご検討ください。

CWP のよくあるご質問

CWP は EDR (エンドポイント検出対応) とどう違うのですか?

CWP は、脆弱性診断、侵入検出、ランタイムモニタリングツールを使用して、コンテナ、仮想マシン、サーバーレス機能などのコンピュートリソースを保護します。 一方、EDR はノートパソコンやモバイルデバイスなどのエンドポイントを保護します。 CWP はクラウドネイティブであり、 EDR はエンドポイントに重点を置いています。

CWP はなぜ必要なのですか?

クラウド環境は動的であり、進化を続ける脅威にさらされています。 従来のセキュリティツールは、このような複雑さに対処する設計にはなっていません。 CWP は、ランタイム時にワークロードを保護し、ポリシーを適用してクラウド向けの規制の遵守をサポートすることにより、違反のリスクを軽減できるようにします。

クラウドワークロードにはどのようなものがありますか?

クラウドワークロードとは、クラウドで実行されるプロセス、サービス、またはアプリケーションを指します。 下に例を挙げます。

  • ウェブサイト
  • マイクロサービス
  • 仮想マシン
  • コンテナ
  • データベース
  • SaaS アプリケーション
  • Kubernetes 上で動作するアプリケーション

クラウドワークロードのホストとしては、次のようなものが挙げられます。

  • パブリッククラウドプラットフォーム (AWS、Azure、GCP)
  • プライベートクラウド環境
  • パブリッククラウドとプライベートクラウド両方の要素を組み合わせたハイブリッドクラウド環境

CWP が重要なのはなぜですか?

クラウドワークロードは、攻撃者にとって価値の高い標的です。 機密データが保存されていることが多く、従来のセキュリティモデルで保護するのは困難です。 CWPP は、リアルタイムでワークロードを保護し、クラウドでのリスクの管理、コンプライアンス基準の遵守、安全な拡張をサポートします。

CWPP はコンプライアンスに役立ちますか?

はい。CWPP は、NIST、CIS、HIPAA、PCI DSS などのフレームワークに照らしてワークロードを継続的に評価できます。 証拠収集の自動化とクラウド全体のコンプライアンスの維持をサポートすることにより、監査疲れや手作業を減らします。

CWPP と CSPM の違いは何ですか?

CWPP は、アクティブな脅威、挙動、脆弱性を監視することにより、ランタイム時にワークロードを保護します。 CSPM は、ランタイムの前にクラウドサービスの設定ミスやポリシー違反に対処します。 これら 2 つが連携することにより、クラウド環境にプロアクティブでリアルタイムのセキュリティがもたらされます。

CWPP はマルチクラウド環境をサポートしていますか?

最新の CWPP は、AWS、Azure、Google Cloud、ハイブリッド環境をサポートしています。 複数のプロバイダーの可視化とポリシー適用が一元化されるため、マルチクラウドデプロイメントの複雑さを軽減してカバレッジのギャップを解消できます。

CWPP はどのように脅威を検出するのですか?

脅威を特定するために、CWPP ツールは挙動分析、AI と機械学習、シグネチャベースの検出、ワークロードテレメトリ、脅威インテリジェンスを組み合わせます。 マルウェア、ラテラルムーブメント、不正アクセス、不審なプロセスの挙動をリアルタイムで監視します。

CWPP では何を探すべきですか?

あらゆるワークロードタイプのサポート、エージェントレスおよびエージェントベースのオプション、CI/CD および SIEM ツールとの統合、自動修正、最小権限の適用、コンプライアンスマッピングがあるかを確認します。 強力な CWPP は、運用を妨げることなく可視性を向上させるものであるべきです。

Tenable CWP

Tenable のクラウドワークロードセキュリティソリューションは、クラウドワークロードをエクスポージャーから守ります。 Tenable Cloud Security ですべてのクラウド環境に対する可視性を向上させ、脅威をすばやく検出して防ぐ方法をご覧ください。

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